主な踊りの種類

◆カシュックル・オユヌ（スプーンダンス）
トルクメン人が一時期多数を占めていたため、彼らの移住とその途上で起こった出来事、また日常生活を表象した踊りが踊られる。自然に関する事や日常生活を描いた歌詞の民謡がほとんどの踊りについており、ある歌では女性の乳搾り、チーズ作り、パン作りなどを描写している。そのうちの一つがSilifke'nıｎ Yoğuruduで、ヨーグルトを作る動作をする。
ほとんどの踊りで片手に2本ずつ持ったスプーンをリズムをとるために使い、男女混合で集団で踊られる物が多い。昔は互いに向き合って2列になって踊るKarşılamaスタイルの踊りは無かったが、徐々に行われるようになってきた。踊りはいずれも活気があって、陽気。

毎年5月20−26日には"Uluslararası Müzik ve Folklor Festivali"（全国音楽・民俗祭）が行われている。

◇代表的な踊り
Silifke'nıｎ Yoğurudu --- 古いトルクメン遊牧民の踊り。男女が混じって踊り、最初から最後まででヨーグルトが出来上がるまでを見ることが出来る。。
Keklik --- ヤマウズラの真似をして飛び跳ねながら踊る。狩猟文化を表す。
Portakal Zeybeği --- 柑橘類の栽培も盛んなので、オレンジ摘むしぐさをしながら「地面に落とさないように」という民謡を歌う。いわゆる「ゼイベク」からイメージされる踊り（＝Bengi）よりだいぶ速くリズミカル。
Türkmen kızı --- トルクメン娘たちの日常生活を表す。
Yayla Yolları --- 冬が終わり春が来るとともに高原に移住してきたトルクメン人について語る民謡付きの踊り。
Sallama --- 高原に来た若者たちがバラ園で一緒に楽しく過ごす、という踊りで、男女が輪になって踊る。

踊りについて

使われる楽器

◆ダヴル Davul ／ クラリネット Klarnet
◇その他：コルトゥック・ダヴル Koltuk davul、ビンやカップがリズムをとるのにつかわれることもある。
ほとんどの踊りに民謡が付く。
Kaşık（スプーン）はトネリコやツゲの枝で出来ており、柄が長い普通のスプーンの見た目のものと、踊り用に短くしてあるものがある。元々は調理に使われていたもの。踊りで使わない時は腰に挟むなどして保持。

楽器について

衣装

◆元々は見た目や紐・布の結び方で家の経済状況とステイタス（既婚・未婚など）、出身部族などがわかるようになっていた。

◆女性は 経済状況により金または銀貨を縫い付けたKepとも呼ばれるFes（トルコ帽）をかぶり（装飾が派手な場合もある）、Yazma（Çalma:スカーフ）で結ぶ。通常白のシャツを着、Mecidiyeli Üçetek（カラフルな縞模様の絹布 Kutnuの一種で作られたもの）を着、金糸刺繍をしたベルベットのCepken（ジャケット）をはおる。ウチュエテッキを着ずにベージュのワンピースを着る場合もあり、その場合はKolsuz aba（袖なしベスト）を着る。
Şalvarをはき、タッセルのついた長いÖncek(=Önlük：エプロン）をつけ、Trablus（またはDrabulus） kuşak（腰布:縞模様のリネンとシルクの混紡織物。手織り）をいてBelcekとよばれる紐を結ぶ。Edikと呼ばれる、ヒール付きブーツを履く。舞踊の衣装で女性がブーツを履くのは珍しい。シャルワールの裾はブーツの中に入れる。Yemeniを履くこともある。

◆男性は Dolakと呼ばれる白い羊毛で出来た円錐形の帽子をかぶる。sapと呼ばれる生地部分が1mほどあり、天候に応じて顔を覆ったりできる。元々この地域ではフェズを使用しておりフェズの上から布を巻いていたが、共和国になり廃止されたのでこのバシュルックが使われ始めたそう。 Mecidiye Gömlek（女性のウチュエテッキと同じ絹織物Kutnuから出来たシャツ）またはzıbın（スタンドカラーのシャツ）を着、ベルベットのCepken（ジャケット）をはおる。
ウール織の膝の高さまでのŞalvar（両サイドにカラフルな刺繍がある）をはき、Trablus kuşak（腰布:女性と同じ）を巻く。白い毛糸編みの靴下をはき、様々な色糸で出来た靴下止め用の紐で結ぶ。通常赤のYemeniを履く。

衣装について